
長期金利と不動産の関係を以前にお話ししました。
一般的に長期金利が低ければ、不動産業界は活況となります。
米国長期金利は、3%弱と低い水準。
インフレ圧力は弱いため、当面この水準を維持するものと考えいます。
ここで、モーゲージ債という債権に注目したい。
|モーゲージ債権とは
住宅ローンを担保として発行された債権。
住宅ローン債権は、大きく
「政府系住宅ローン担保」「非政府系住宅ローン担保」「商業用不動産ローン担保」の債権がある。
日本では、あまりなじみがないが、米国の債権市場としては、
国債・政府機関債権1800兆円についで、モーゲージ債権は1000兆円と
市場規模は極めて大きい。
もちろん、政府系住宅ローン担保の債権は、リスクが低いことから利回りもやや低め。
非政府系住宅ローン担保の債権は、利回りは高めの設定となります。
住宅ローンを商品とするなると、どうしても気になるのが、サブプライムローン問題。
その多くは、非政府系で格付けAAA~格付け無しまで幅広いため
ローンの焦げ付き頻度も高かったといえる。
政府系モーゲージ債は、政府金融機関が発行している債権で、
信用格付けAAAと信用度は高い。これは、国、政府と同様の信用度合いといってもいいのではないか。
|PIMCO世界不動産関連債権ファンド
このモーゲージ債権を取り扱った、投資信託商品がこの夏8月から日本でも販売が開始された。
販売元は、三井住友トラストアセットマネジメント
運用会社はPIMCO(ピムコ)
投資商品名は「PIMCO世界不動産関連債権ファンド」
(毎月分配で為替ヘッジあり・なし)(年2回分配、為替ヘッジあり・なし)の選択ができます。
運用会社であるPIMCOは1971年に設立された企業で、世界最大級の運用会社。
他の類似するモーゲージ債権での運用実績も高く、
政府系住宅ローン担保債権と非政府系住宅ローン担保債権をアクティブ運用。
状況に応じて、比率、組み換えを積極的に行うことで、市況の影響に左右されにくい運用を行ってきた。
「PIMCO世界不動産関連債権ファンド」は設立間もない投資信託商品であるが、
PIMCOの過去の実績、長期金利のキープから、運用条件としては良い。
設立間もない投資ファンドは実績もなく、将来的な予測は難しいが、
現在の経済条件下とPIMCOの運用実績から、日本でも今後注目されていく分野となるのではないか。
リスクを抑える投資信託を前提とすると、参入する分野かどうかは意見が分かれるところだが、
他の投資信託商品で、足元を固めているのであれば
ポートフォリオの一つとして加えてみても面白い商品だと思います。
「モーゲージ債 PIMCO世界不動産関連債権ファンド」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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